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「Hey!freeze!」
デザートカラーの迷彩服に防弾アーマー、その他急所、関節をカバーするプロテクター、頭部には最新の小型カメラ付きの特殊合金のヘルメットに身を守られている兵士達が手にするM4A1正式カービンを男に向ける
彼らの目は鋭く獲物を狩るライオンのようだ
カービンについているレーザー標準器から出る赤い点が音もなく男の急所をさだめる
「聞こえないのか!動くな!」
と兵士はV字の隊列をつくり先頭の兵士が怒鳴り銃口を男の胸に押し当てる
男は両手をぶらぶらさせながら下を見ている
「…この野郎」
先頭の兵士は男に聞く意思が無く抵抗する気があると判断し引き金にかけている指に力を入れる
するといきなり電子音が鳴り響く兵士はビクッと驚き何かと数秒男から目を離し周りをみる。何もないようなので再び男に視線を戻すと目の前に手のひらが飛んできて
「がは!」
男は前屈みになりながら先頭の兵士に高速接近しその巨大に相応しい大きな手で兵士の顔面を鷲掴みにする
他の兵士が反応し銃口を男に向けるコンマ何秒の一瞬で男は先頭の兵士を羽交い締めにし盾にする
「SIT!!離せ!離さなければ」
兵士達は怯みながらも銃口を男に向けるが
「遅い!」
羽交い締めにしている兵士のカービンを奪い発砲する
「がは!」
「ぎゃ!」
乾いた音と金属が重なり合う音が止むと二人の兵士は苦しそうに地面を這いつくばる芋虫みたいに唸っていた
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