8人が本棚に入れています
本棚に追加
/97ページ
李々亜含め、その場にいた全員が沈黙する。
春子は大きく息を吸い、手を背中に回しながら言う。
「私は・・・新宿の、生まれ。」
言うのと同時に、春子は下着を外す。
皆が息を呑む。
それは、春子のスタイルに驚いたわけではなく、彼女の言葉の意味と、胸の右下にある紫の百合の入れ墨によるものだった。
新宿は、『従軍慰安婦問題』を解決する為の場所である。
従軍慰安婦は、当初朝鮮半島の人々が徴発されたが、戦争の拡大と共に侵攻した各地で徴発されていった。
これは、非人道的と後世酷評されるコトとなる。
しかし、最大の問題が起こったのは終戦後である。
従軍慰安婦達の中に妊娠、出産した人々がいることが発覚したのだ。
最初のコメントを投稿しよう!