夕刻・入浴

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糸川姉妹が李々亜の手を片方ずつ握る。 「やわらかい」「あったかい」「小さい」「可愛い」 そう言って、李々亜に微笑みかける。 そう言われ、李々亜は顔を赤らめて頭を掻く。 「ヘックシュン」 半裸の春子がくしゃみをする。 「入ろうか。」 それを見たメイが柔らかい笑みを浮かべながらいう。 皆も、それに賛同するように頷き、服を脱ぎはじめる。 皆、服を脱ぎ終わるとタオルやらシャンプーやらを持って風呂に続くガラス戸を開ける。 そこには、10人程度なら余裕で入れる大きな浴槽と、それを囲むように設置された6個のシャワーがあった。 「・・・こういう、お風呂・・・初めて。」 春子が言う。 「そうなの?」 美弥がシャワーの前に椅子を置きながらいう。 「たいてい、シャワー・・・それに・・・」 美弥の隣に椅子を起きながら美弥がキョロキョロと辺りを見回す。 「マットが・・・ないよ・・・?」
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