最初の晩餐

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「ほら、起きろおまえら。おまえらが起きないと米とか運べないだろ」 恭介が、地面に突っ伏している源内を蹴りながら言う。 「この人」「とっても」「「ひどい」」 それを見ていた糸川姉妹がそれぞれ一斗缶を抱えながら言う。 「とりあえず・・・手早く、終わらせて、シャワー浴びましょう。」 凌が立ち上がって言う。 「・・・だな。」 黎人も諦めたように立ち上がる。 「黎人、そっち持って。」 恭介が台車に乗り込み、米袋の端を持って言う。 「あいよ、いくぞ、せーの。」 黎人が掛け声とともに持ち上げる。 そのままそろそろと歩き、台車を降りる。 「重い・・・」 恭介がうなる。 「はーい、そこの米袋、台所の一番奥までお願いねー」 玄関でメイが手を回しながら言う。
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