*親友*

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克と初めて会話をしてから二ヶ月程後。 友達はそこそこ増え始め、学校生活にも慣れてきた。 克とは気があわなさそうなんて思ってたけど。 今では…………親友。 そして俺は今、その克がいる学校へと向かうため、自宅の鏡の前に立ち、身なりを整えている。 鏡に映し出される、一人の男。 いや俺自身なんだけどね。 黒い瞳はあまり瞼で隠されていなくて、つまり目は割とパッチリしてる方だと思う。 格好に関しては、シャツはちゃんとズボンの中に入れてるし、ベルトは茶色の地味な色にしてる。 だからたぶん、克よりは真面目な印象のはず。 髪の色は染めたりなどせず純粋な黒髪だし、まあ克みたいに髪を一部わざとはねさせたりっていうおしゃれは一応してるけど。 体重は克の方が軽いだろうな。 あいつ、腕とか細っこいし。 なんて考えながら、テレビの時計に目をやってみる。 「……あ」 遅刻してしまう……。 俺はさっさと支度を済まし、鞄を手に取り家を出た。 ……電車に間に合うかな。
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