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そんなある日。
まだ夏休み中なのだけど、用事があって学校に行く。
実家から通ってたときより、少し遠くなってしまった今の家。
職場はこちらの方が近いんだけど、後期が始まったら今までよりちょっと大変。
外は暑く、セミの鳴き声がうるさい。
ちょっと歩くだけでも汗が出て、早く室内に入ろうと歩く速度があがる。
研究室のドアを開けると、中には真子がいた。
「真子早いね。」
「家近いからね。蜜葉は、もう引っ越し済んだんだよね?」
「うん。前より少し遠くなっちゃったから、学校始まったら大変だよ。真子たちは?」
真子は地元に戻らず、こっちで就職を決めた。
今は学校の近くに住んでいるけど、卒業後はお互いの職場に近いところに住もうと話しているそうだ。
「うちらはまだまだ先だって。卒業近くなったら探す。そのくらいの時期って引っ越しシーズンだから、いろいろ大変そうだけどね。ところで、蜜葉。家片付いた?」
「大体ね。段ボールもこの前業者さんに取りに来てもらったし。」
「じゃあ、遊びに行っていい?」
みんな、とりあえず家に来てみたいようです。
有希たちも同じようなこと言ってたし。
あっ!
どうせ呼ぶなら、みんな一緒に呼んで引っ越しパーティー的なことをすればいいんじゃないかしら?
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