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「そうだったのか~俺知らなかったぜ」
英治が言った。
「おまえらに言うとめんどくさくなるからな」
「ケチ」
「ばーか」
そんなことを話していると一時間目が始まるチャイムが聞こえたので三人は慌てて教室に走って行った。
ガラッ!
教室に入るとみんな席に着いていた。
「遅いぞ!何やってたんだ!早く席に着け」
数学担当の加藤先生がこっちを睨む。
三人が席に着くと加藤先生が話しだした。
「え~さっきも話しかけたがこれから昨日のテストを返す」
「数学だけですか?」
近藤が聞いた。
「いや、すべてだ。出席簿順に取りに来い。相田…」
「おい、もうテスト返ってくるのかよ」
春雄がいやそうに言った。
「テストなんていつ返ってきてもいっしょだろ」
隆一がどうでもよさそうに言った。
「ねぇ、剛士、なんで遅れたのよ?」
野球部のマネージャーで青木の親友の島崎紗恵が聞いてきた。
「それは春雄と英治が俺の事を…」
「いやそれは、剛士がどうしても相談したい事があるから聞いてくれってムリヤリ引き留めたんだよー!」
春雄が涙を拭うふりをする。
「いや待て春雄!なんで勝手に話作るんだ!おまえらが勝手に…」
「そうだったの~それってやっぱ裕華の事?」
紗恵がわかってるという顔をしながら聞く。
「なんで知ってるんだ!」
「近藤くんに聞いた」
(あのおしゃべり野郎がーー!!)
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