1.春の半ばに

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「何話してるの?」 テストがもう返ってきたらしい青木と英治がこっちにきた。 「な、なんでもないわよ!それよりテストどうだったの、裕華、英チャン?」 「そんなに悪くはなかったよ。平均は70ぐらい」 「俺だって60ぐらいはあるぞ?」 「…」 「…」 「…」 剛士と紗恵と春雄は何も言えなくなってしまった。なぜなら二人のテストが思いのほかよかったのだ。 「おい、島崎!何してる!早く取りに来い!」 加藤先生がこっちを見ながら言う。 「ハーイ、今行こうと思ってました~」 紗恵が急いで先生のところに行く。 「紗恵、どうだった?」 青木が聞く。 「合わせて200もないと思う。でもいいけど♪」 紗恵が笑いながら言う。 「隆一はどうだったんだよ?」 半分寝かけてた隆一に英治が聞いた。 「ん、俺?合わせて70くらいだ」 「ハッハッハー!しょぼい!」 春雄が隆一を指さして笑う。 「剛士はどうだったんだ?」 英治が聞いた。
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