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すでに走り出している女性を見ながら刀慈は笑う。
「いい脚力してる。でも、問題は剣だね」
そう呟いて刀慈も走り始めた。
走り続けているとさっきの女性が賊の所へ駆け付けた所だった。
「あー、まずい」
賊が持っているのは大きめの斧、それを気が狂ったように振り回している。
走る速度を上げると今にも飛び出しそうな女性の肩を掴む。
「ぁ! あなたは、どうしたんです?」
放してくれと言いたそうな顔だがまだ冷静なようだ。
「3回だ」
刀慈は指を立て女性の顔の前に見せる。
「何がです?」
女性は全く理解できていないようだ。無理もない。
だがこれだけは伝えておかないと大変なことになる。
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