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「おーい、クロ!」
紫月がそう呼ぶと部屋の奥から小さな黒猫が走ってきた。
紫月の前でジャンプすると肩のうえに乗った。
「おまたせ。いきましょうか」
クロのあごを撫でながら軍人に話し掛ける。
「あ、そうそう家を囲んで隠れてる人たちに合図しなくて大丈夫ですか?」
軍人の横を通る瞬間に紫月はささやいた。
「……ぬ、気付いていたか」
「気配がだだ漏れ、訓練が足りないじゃないですか?」
クスリと笑うと紫月は歩きだした。
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