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「気分が乗らねーだけだ…買い物済んだら直ぐに帰ってくる」
そういうと、自分の腕を掴んでいたリンの手を振りほどく。
「…ナギ様、いいのですか…?」
正座しながらお茶を啜る彼女の方へ、振り向きながらリンが尋ねる。
「…仕方ありません。彼は元々人の言うことを素直に聞かない…子供ですから」
湯飲みを膝の上に乗せ、空を見上げる。
「…私達は本来互いに刃を交えるべき存在…同じ目的の下に集っても、志までは同じではなかった…ただそれだけのこと」
『イクス、ティナ…貴女達も私の前に立つのですか…?』
空に答えを求めても、帰ってくることはない…。青く輝く月は揺らめき、月が放つ青い光が我が身を照らすだけだった…。
……………‥‥。
「停電にしちゃ随分復旧に時間かかってるな…大丈夫なのか?」
カラカラと窓を半分くらい開け、自分の住んでいる家だけでなく周囲も停電していることを確認する。
「…さっきの音、何かの爆発音だろうな…」
半分開けた窓から空を見上げ、空にたゆたう青く輝く月を見つめる。
「青い月といい、妙な爆発音と復旧しない停電…何が起きてるんだか…」
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