ごめんなさい

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みんなが消えてから、僕はそうっと台所に入った。 だってなんだかお腹空いちゃってまた眠るの無理みたいだからさ。 抜き足差し足、おっと猫はみんなそう歩くんだもんね。肉球をよくぷにぷにされちゃうけどさ。 ちぇっ。 そう言えばここの家は何にも余分はなかったんだった。やっぱり贅沢言わないであの子供達が『しあわせ』を持ち帰るのを待ってようかな。 パタパタパタ! そんな僕の頭の上で鳥籠の中身が慌てて羽ばたいた。 うまそう!! 僕の狩猟本能が反応して、僕は飛び掛かり、美味しく鳥をお食事にした。周りに羽根が散らばった。 青い羽根かぁ、美味かったなぁ。満足した僕の記憶に浮かんだあの言葉。 『青い鳥を探しに行こう!』 ごっ、ごめんなさい!! 後の祭りだよ。
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