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嘘だろう? 何かの間違いだろう。 俺は誰かに聞きたくなった。 でも誰に聞いても、答えは変わらない。 そんなことわかってた。 「これからの治療は辛くなる」 医師はこうもいったそうだ。 もう16才。 ここまで戻すには、並大抵の努力じゃ無理らしい。 立つこと、歩くこと、食べること。 人間が生きていく上で大切なことをまた一から教えていく。 おばさんは傷心しきっていた。 おじさんも今、病院に向かってるんだろう。 「・・・亮ちゃん。愛紅はこんな状態だから、もう会いにこなくていいわ。」 「えっ。」 思ってもみないことだった。 「亮ちゃんはまだまだこれからが長いの。そんな未来に愛紅は障害となる。だから、だから新しい彼女見つけて幸せになりなさい。」 「おばさん?」 .
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