中体連にむけて

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がらがらがらっ ドアを開けて教室を見た瞬間知らない顔でいっぱいだった。 席に座った俺は慣れない地でただ呆然として黒板に書いてある字をじーっと眺めていた。 するとすみのほうで坊主の男達四人ぐらいで話している。 俺はそっと耳を傾けて話を聞いていた。 「俺の名前は木村良平って言うんだ。野球部に入るためにこの中学校に入った。宜しくな。」 「俺も野球部に入るために入ったんだぜ。川島たかひろって言うんだ。よろしく」 「俺も同じく、野球部希望の松田匠だよ 宜しく。」 「俺も、俺も。鈴木新之助ってんだ。 宜しく。」 ふーん。野球部希望が結構いるんだな。 俺は少し気が楽になった。 そんなことを考えながら俺もみんなの輪に思いを寄せて行った。
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