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「さて…そろそろ、あの大王イカを探しに行かないと…」
「その、大王イカさんを探しに、冥界から来たんですか?」
「いえ、“ある人”を探しに下りてきたとき、大王とはぐれてしまったんです」
「そうなんですか
…あの、僕も手伝いましょうか?」
「ぜひお願いします」
「とりあえず、朝廷内を回ってみましょうか」
「はい」
「…と、その前にその格好だと不審に思われるから、僕の服着てくださいね
あと、角は…あ、角隠しかぶる?」
「嫌ですよ!というか、この時代にそんなものありません!」
「まあ、そうだけど…とりあえず、はい、これ」
そう言って、自分の普段着を手渡す
「ありがとうございます」
「ん~…何かないかなあ…」
引き出しの中を漁ると、布の感触が指に触った。
それを引っ張り出してみると…
「あ!あった、はい」
清潔な白い布を渡す
「…これは?」
「三角巾だよ、掃除するときに頭に被るものなんだ」
「そうなんですか」
「これなら角隠せるよ」
「…ありがとうございます。」
「どういたしまして!」
「…」
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