太⇔妹←鬼←閻

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部屋の扉を開ける前に立ち止まり、気になっていた疑問を投げかけてみる。 「そういえば、鬼男君は鬼なんだよね?」 「そうですよ」 「てことは、探してる人も、人間じゃないの?」 「まあ、そうですね…正確に言うと、“元”人間ですが」 「元人間?」 「はい」 「どういうこと…?」 「えー…話せば長くなるのですが… 閻魔大王という神の存在を知っていますか?」 「話には聞いたことあります。 …確か、死んだ者の魂を天国か地獄かに分けてる方、ですよね…?」 「その閻魔大王を探してるんです」 「…え、実在するんですか…?」 「しますよ、僕のような鬼がいるよりは現実的でしょう?」 「いや、どっちもどっちかと…」 「そうですか?」 「…ん?鬼男君が探してる人は大王イカさんなんですよね?」 「ええ、まあ…」 「て、ことは…大王イカさん=閻魔大王ってことですか!?」 「はい」 「はい、って…でも、閻魔大王って、偉い人ですよね…というか、神ですよね…そんな人をイカ呼ばわりしていいんですか…?」 「良いんですよ、仕事しない人ですから。あなただって、上司のこと貶してるでしょう?」 「………そうでした」
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