第一章 ばあちゃんの宝物(1)

2/5
0人が本棚に入れています
本棚に追加
/17ページ
「おい康太、康太ってば!」 「ん?なに?」 右斜め前の席にいる亮介が帰りのホームルーム中にコソコソと話しかけてきたので康太は気のない返事をした。 「今日さ、4年の奴らが放課後勝負しようだってよ!ベストメンバー揃えてくるからってさ!」 「はぁ?また4年とやるの?あいつらじゃ弱すぎて話になんねぇよ。」 「いいじゃんよー。3年だと力の差ありすぎて面白くないけど4年なら手頃だぜ?それなりの球投げてくるし、かと言って負けることはない!最終的に俺達が強くてカッコよく見えるしな!」 亮介は窓際の席に座っている由里の方をチラッと見て言った。 「はーん、なるほどね。女子が応援に来るんだな。由里にいいとこみせようってか?」 康太は冷やかしっぽく言った。 「ば、ばか!ちげぇよ!」 亮介の叫び声が教室に響いた。 あ、やべぇ そう思った時にはもう遅かった。担任のエロメガネのゲンコツが二人の頭に落ちた。
/17ページ

最初のコメントを投稿しよう!