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鮫島さんは、少し、悔しそうに、私を見つめた。
「君は、杏奈ちゃんのことを嫌っているようだが、今は、演技中だ!!
仕事に、私情を挟むな!!」
「はい。
すいません。
もう一度、お願いします!」
鮫島さんは、悔しそうな顔をしながら、そう言うと、監督にお辞儀した。
「それじゃ、もう一回。
純也が、彩音に、自分の気持ちを明かすところから…。」
監督が、そう言って、また、撮影が始まった。
その後、2回、鮫島さんのNGで、撮影がストップし、4回目で、やっと、OKが出て、そのまま、撮影を続けた。
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撮影は、さっきの続きからで、純也が、優しく微笑み、彩音は、そんな純也の笑みにドキッとした表情をする。
その時、後ろから正輝の声がする。
正輝:『彩音、どうした!?
こっちに来いよ!!』
彩音:『あっ…うん。今、行く。』
彩音は、正輝にそう言うと、純也の方をチラッと見る。
純也は、彩音をじっと見つめ、目で、
「行ってこいよ!!」
と、合図をし、彩音の手を離す。
そして、彩音は、純也のことを気にしながら正輝のところに行く。
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