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しばらくして、監督から、「カット!!OK!!」と声がかかった。
「いやぁ…良かったよ!!
昨日の撮影の時よりも、表情も動きもよくなってるよ!!
じゃあ…今日の撮影は、これで、終了!!」
監督が、そう言った時、神楽が、部屋に入ってきた。
「杏ちゃん、お疲れ!!」
神楽は、嬉しそうに言うと、私に近づいてきた。
「あれ?
神楽、帰ったんじゃなかったの?」
私は、不思議そうに、首を傾げ、神楽を見つめた。
「だって、杏ちゃんがいないとつまらないし…。」
神楽は、そう言うと、溜め息をついた。
「おぉ。
神楽君じゃないか!!
なんか、今、2人のラブシーンが良かったし、気分がいいから、ビーチでの君らのラブシーンでも撮るか?」
監督の思わぬ一言に、その場にいた全員がビックリしていた。
ビーチでの、彩音と悠司のラブシーンは、本来、明後日の夜に撮る予定だったからだ。
でも、監督の言葉に、誰も逆らえるわけではなく、そのまま、私達は、撮影を続けることになった。
正輝が、ベッドで寝ていて、私が、悠司からの手紙を見るシーンから撮ることになり、私と神楽と琉生は、樹李愛と香里奈が、まだ、残っていてくれたし、
急遽、旅行初日の服に着替え、ヘアメイクも直し、撮影に挑んだ。
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