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神楽は、そんな私を、優しく見つめていた。
「杏ちゃん?どうかした!?
俺でよければ…話、聞くよ!!」
“いつも、神楽は、私の悩みを聞いてくれてた。
でも…今回は…言える訳ないじゃん…。
和哉を傷つけるって分かってるのに、和哉より神楽を好きになりかけてるなんて…そんなこと…神楽に話せる訳がないよ…。”
私は、そう心の中で呟きながら、首を横に振った。
「大丈夫だよ!!
悩みなんてないよ!!
心配してくれて、ありがとう。」
私は、そう言って、ニコッと笑った。
「そっか。
なら、良かった。
じゃあ、なんかあったら、絶対に話してよ!!
それじゃあ、また、明日ね…。おやすみ…。」
神楽は、そう言って優しい笑みを浮かべ、私の肩をポンッと叩くと、ホテルの中に入って行った。
私は、神楽の優しさに、また、ドキッとしながら、神楽が、ホテルに入って行くのを、しばらく見つめていた。
そして、部屋に戻った私は、部屋の中の風呂に入ってから、ベッドに寝ころんだ。
しばらくして、私の携帯が鳴った。
枕元に置いてあった携帯を見ると、和哉からのメールだった。
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