1594人が本棚に入れています
本棚に追加
/691ページ
和哉の突然の告白に、私は、戸惑いを隠しきれなかった。
「…本当なの…!?」
『…あぁ。
しかも、末期だって…。
治療して、骨髄が、間に合ったとしても、助かる確率は低いだろうって…。』
「そんな…嘘…。
嘘って言ってよ!!
それなら、尚更、私、和哉と別れたくない!!
和哉の傍にいて、ずっと看病する!!」
『それは、ダメだ!!
杏奈は、仕事があるだろ!!
それに…俺が、嫌なんだよ…。
治療を始めたら、抗癌剤で、髪も抜けるし、吐き気もあるだろうし、
そんな格好悪いとこ…杏奈には、見られたくねぇんだよ…。』
「和哉…。
白血病って…いつ分かったの?」
『4日前…。
杏奈が、地方ロケに行く前日だよ…。
一週間前に、指、怪我してさぁ、すり傷程度なのに、出血が、なかなか止まらないし、おかしいな…と思って、
次の日、仕事が早く終わっったし、大悟に頼んで、病院に連れて行ってもらったんだ。
そんで、血液検査とかイロイロして、4日前に結果が分かったんだ。』
和哉は、静かに言うと、また、泣き出した。
最初のコメントを投稿しよう!