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“和哉は、それが分かっているからこそ、あんなに弱気になっていたんだと思う。
和哉のことが気になるし、別れ話をされて、悲しくてたまらない。
でも、今は、撮影に集中しなきゃ…。”
私は、そう心の中で呟きながら、神楽と樹李亜と一緒に、朝ご飯を食べた。
神楽は、ずっと、ションボリしていた。
「神楽…大丈夫?
私も辛いけど…今は、とりあえず、撮影に集中しよう!!」
「う…ん。
帰ったら…和兄とちゃんと話さなきゃだよね…。」
「う…ん。
そうだね…。」
私は、そう言うと、苦笑いをした。
「じゃあ、そろそろ、撮影の準備しに行こっか。」
樹李亜が、そう言って、私と神楽の肩をポンッと叩いた。
私達3人は、食堂を出て、神楽は、自分の部屋に行き、私は、樹李亜と一緒に、私の部屋に向かった。
「杏奈…大丈夫!?」
樹李亜は、心配そうに、私の顔を覗き込んだ。
「う…ん。
昨日、泣いたし、今は、大分、マシになった…。」
「そっか…。
でも…和哉さん、何で、神楽さんと付き合えなんて言ってるの?」
樹李亜に聞かれ、私は、少し考え込んだ。
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