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私は、とりあえず、今は、まだ、和哉のことは、伏せておいた方がいいと思って、言わないことにした。
「すいません…。
プライベートで、ちょっと辛いことがあって…2人とも、とり乱してしまいました。
明日は、ちゃんと、します!!
本当にすいませんでした!!」
私は、そう言うと、頭を下げた。
「本当にすいませんでした。
明日は、ちゃんと、演技します…。」
神楽も、そう言って、頭を下げた。
「君達が、あれだけ、泣くってことは、よっぽど、つらいことがあったんだろうな…。
君達のプロダクションの社長を呼んでおいたから、なんか、悩みがあるなら、社長に、話すといい。
2人だけで、解決できるかどうか分からんが、撮影に影響があっては困るからな…。
明日からの3日間で、一気に、ペンションでのシーンを撮影するから、ちゃんと、台本に目を通しておいてくれよ!!」
監督は、怒るどころか、優しい笑みを浮かべていた。
“2年前の撮影の時は、よく怒られていたけど、何だか、今回は、あんまり、怒らないし、すごく優しくて、どんなに失敗しても、笑顔でアドバイスをしてくれる。
この2年間で、監督に、何か、心境の変化でも、あったのかなぁ…!?”
私は、そう心の中で呟きながら、監督の顔を覗き込んだ。
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