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その時、ドアをノックする音がした。
「失礼します。
ドリームアーツプロダクションの河南です。」
そう言って、社長が、部屋に入ってきた。
「神楽!?杏奈!?
撮影、中止って、一体、どういうことなの!?」
社長は、入ってくるなり、そう言って、私と神楽に近づいてきた。
その途端、私と神楽は、ビクッとなった。
「あっ…あの…。」
私は、話そうとしたけど、言葉を詰まらせた。
「河南さん!!
2人は、充分、反省しているよ!!
それより、なんか、悩み事があるようだから、話を聞いてやってくれ…。」
監督は、そう言って、社長に近づいて、社長の肩をポンッと叩いた。
社長は、溜め息をつくと、私達の肩を叩いた。
「何があったか知らないけど、撮影中に泣き出すなんて、もっての他よ!?
俳優、女優としての自覚が足りないんじゃないの!?
とにかく、今から、杏奈の部屋に行って、話を聞かせてもらうわよ!!」
社長は、そう言うと、私達を指差し、睨みつけた。
「監督…本当に…すいませんでした。
ちゃんと、言って聞かせますので、今後とも、よろしくお願いします!!」
社長は、そう言うと、監督にお辞儀した。
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