3人の想い

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しばらく沈黙が続き、和哉が、今、どんな気持ちでいるのかが、自然と私の胸に伝わってきて、私の目から、一筋の涙が零れ落ちた。 「…和哉…。」 『……………。』 私が、呼んでも、和哉は、何も言わずに黙っていた。 それを察したのか、神楽が、私に近づいてきて、私の携帯を奪いとり、電話に出た。 「和兄!! 白血病だか、なんだか知らねぇけど、杏ちゃんを泣かせたら、絶対に許さねぇからな!! 確かに、俺は、杏ちゃんが大好きだし、つき合いたいと思ってる!! けど、病気になったからって、託すなんて言われても、無理に決まってんだろ!! 杏ちゃんは、和兄が、いなくなったから…なんて理由で、俺と付き合ったりしないよ!! それは、和兄だって、ちゃんと、分かってるはずだろ!? なのに、あんなメール一つよこして、託すなんて、ふざけんなよ!! 杏ちゃんと付き合うなら、和兄が、病気を完治させて、元気になってから、正々堂々と決着つけるよ!! だから、んな弱気になってねぇで、ちゃんと、病気治さねぇと許さないからな!!」 神楽は、両目に涙を溜ながら、怒鳴るように言った。 『…でも…俺…もう…治ら…ない…んだよ…。』 和哉は、震えた声で言った。
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