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「ええ、ありがとうございます。離れて」
シュフラはこちらを睨んだまま、血を滴らせ、怒りに震えている。
かつて、彼(もしくは彼女)をここまで苦しめた相手はいなかっただろう。
それも、食事にしようとしていた獲物が相手だ。
屈辱という他ないだろう。
しかも今、その食事の片割れが何かを唱えながら、杖を振っている。
その杖から紫色の小さな小さな閃光が飛び出し、シュフラに直撃した。
それは速く、「避けよう!」と脳が判断する前に、体に当たっていた。
痛みはない。
だが、傷口から血が洪水のように溢れ出てくる。
さすがに危険と判断したシュフラは、その場から立ち去ろうとした。
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