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しかし出血しすぎた。
歩くことさえままならない。
その隙に、グムタフは素早く近寄ると、シュフラの牙でシュフラ自身を滅多刺しにしてやった。
その傷口からも、ムガの呪いによって血が吹き出す。
そして、次第にシュフラの瞳は生気を失っていき……。
ついにピクリともしなくなった。
「死にましたか……?」
横たわるシュフラに歩み寄るグムタフの後ろから、恐る恐るムガは声をかけた。
「生きてるようには見えねぇわな」
血溜まりに横たわるシュフラは、顎を折られ、血まみれで、二人の前に姿を現した頃の影はない。
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