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「コイツの牙を頂いておこう」
グムタフは牙についた血を拭うと、武器にすることにした。
切れ味も鋭さも申し分ない。
「それがいいでしょう」
ムガは杖をしまうと、息を吐いた。
ホッとしたらしく、非常に気が抜けている様子だ。
「大ピンチでしたね……」
「これしきのこと、ピンチの内に入らんだろう」
グムタフはムガの言葉を一刀両断してやると、また道を進み出した。
「シュフラは一匹じゃねぇはずだ。まだ俺たちを狙ってやがる」
「ほ、本当ですか?」
慌てて、その後ろをムガが追う。
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