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シュナイダー「皆、少しいいかな?」
研究員「どうなされましたか?」
研究員達が、集まってくる
シュナイダー「実は、新しい研究員に、この子を入れようと思ってね。 来なさい、リヒター。」
リヒター「…」
嫌だ
こんなとこ…
俺は…
研究員「んなッ!…ハーフエルフじゃないか!」
キンッ…
研究員「ひっ!」
リヒター「…フン。弱い」
シュナイダー「こらこら、険しくなるな。リヒターも穏やかにしなさい」
リヒター「…五月蝿いッ!」
研究員「このガキ、シュナイダー様になんてことを!?」
リヒター「五月蝿いと言ったまでだ!」
バタバタっ…
シュナイダー「まだ、リヒターは馴れていないのだ。きつく当たっては為らないぞ。」
研究員「しかし、相手は子供でも、ハーフエルフ。いつ魔術を使うか…」
リヒター「…」
やっぱりだ。
ここは、俺の居場所じゃない。
ハーフエルフだから。
魔術を使うから…
ディザイアンの影響もある。
ヒトは、俺を
実験体と、
ハーフエルフ持ち前の頭脳で研究員の玩具と思ってる
嫌だ
こんなとこ…
リヒター「…ハァ」
リヒターが、また歩き始めたとたん、
ドンッ💥
?「わぁッ!」
リヒター「わっ…」
バサバサバサッ!
?「あぁっ!ぶちまけちゃったよ…」
リヒター「いてて…」
?「あっ!大丈夫ですか?僕、急いでて💦」
リヒター「…」
そこに居たのは、リヒターより、2つ年下くらいの、金髪の少年だった。
多分、十歳くらいだろう。
?「怪我してない?」
リヒター「別に…」
?「良かった! あ、僕急いでたんだ、早く運ばないと…」
その時、向こうで、
研究員「アステルー!アステルッ!何処に居るんだー?」
?「いけないっ!急がなきゃ。 バイバイ。」
リヒター「…ぁ」
『アステル』と呼ばれた少年は落ちた資料を手早く取り、走って行く。
その時、
カラーンッ…
奔り去った少年から、小さなネックレスが落ちた。
リヒターはスッと取り、眺める。
リヒター「…アステル…か」
リヒターはただ呟いた。
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