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夕紀はその病から人に関わろうとしない。話せないし、触れようともしない。
それがどうだ。2日目でこの状態。病気とは言い難い。
「精神病って治りやすいのか?」
あまりにも長い沈黙を、俺が断ち切った。親父は喋る気無さそうだし。
『いや、はっきり言って治りにくい。寧ろ、治る方が稀だ。精神病はトラウマなんだよ。』
「トラウマがあるのに俺には関係無し。意味分からないんですけど。」
『さぁ、また今度夕紀ちゃんに会ったら診察して見るから。それまでまだ様子見てて。それじゃっ!」
ブツッ……ツー……ツー……
なんと、奴め強引に切りやがった。今度会った時が親父の命日だな。
「にしても……やけに焦っていた様な……」
まぁ良いや。寝よ。
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