ロゼルの過去

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少年が言うには… 感情が高ぶった時、要するに凄く怒ったり喜んだりした時に出しやすい。 普段でも出せるが、感情が高ぶっている時に比べて体力の消耗が激しい。 …との事だった。 「そっか…キミも…神の能力(ディヴァイン アビリティ)の持ち主…」 ノアはぼそりと言う。 「……?」 少年はノアの顔を覗き込む。 「え…ぁ…あぁ…大丈夫だよ…」 ノアは眉をしかめてそう言った。 その後、少年は年老いた優しい顔の男から 【ロゼル・ヴァレンワイゼスト・クライ】 という名をもらい、その屋敷で暮らした…。 ―――――――― ―――――― ―――― 【ロゼル・ヴァレンワイゼスト・クライ】 これは彼の物語… 彼の罪科(過去)… 彼の荊棘(傷)は…… 両親の居ない独りぼっちだった孤児… 両親を自分の【声】で殺してしまった… とうさん… かあさん… もう… 戻って来ない… 重い罪科(過去)…。  
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