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この頃のノアは8歳…
服装はワイシャツを一枚着ているだけだ。
幼い体には赤い華が無数に散らばっている。
首、胸、脚。
体の全てにディアムの所有印。
ノアは静かで何もない部屋で独り。
一点を見つめて動かない。
「僕は独りで…主を待って…あなたが見えたら…尾を振るの…」
ノアは童謡を歌う。
子犬が家で主を待つ。
と言うような歌詞だ。
子供向けな歌詞ではないし、あまり良い表現を使われていない詩なため、インダルムカントリーでこの童謡を知っているのはきっとお年寄りくらいだろう。
「主が…帰るまで…何して遊ぼう…?」
ノアはボソリボソリと口ずさんでいる。
すると、個室の扉が開く。
ノアはすぐさま扉の方へと顔を向ける。
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