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「なぁ…惣、階段ってどっちだ…?」
「わからないな…だって俺らエレベーターしか使ってないし…」
「あっぢ…」
ヒロは紙を見ながら、指差した。
「しおりか…ヒロ…すごく冷静だよな…」
「そうだよ…俺なんかお前ら2人が居なかったら多分死んでたし…」
「ぼぐは、昔大ぎな地震にあっだがら…」
「だからって…とにかく…急ごう…ここは8階だから下に行くのも時間が…」
3人は階段にたどり着いた。
「階段付近は壊れてないみたいだな…」
そして、5階にたどり着いた時…
惣一郎とヒロは足を停めた。
「何してんだ?」
2人はお互いに足を止めた理由がわかっていた。
「隆夫…俺達は寄り道するから…1人で行ってくれ…」
「はぁ!!待てよ!意味わかんねぇ!!何考えてんだよ!!」
「もしかしたら、動けないかもしれないから…」
「何がだよ…」
「橘と七瀬さんが…女子は5階から下で隣のクラスなら七瀬さんもこの階だからな…」
「あ…、でっでも…もう逃げて…」
「俺らみたいに動けなかったら…?」
「……」
「悪いな…確認したらすぐ後追うから…」
「待てよ…2人より、3人の方がいいだろ…」
「隆夫…危ないんだぞ?」
「一応、お前ら居なかったら俺死んでるんだ…その位させろよ…」
「隆夫・・・・分かった。急ごう!ヒロ、橘たちの部屋は?」
ヒロはしおりの地図の部屋を指示した。
「あっちか・・・七瀬」はさらに向うだな・・・反対側の階段が近いな・・・確認したらそっちから降りよう」
3人は橘の部屋に向かった。
「な・・・」
部屋は奥の方が崩れ落ち無くなっていた。
「橘ぁぁ!!!」
惣一郎は必死に叫んだ。
その声はむなしく木霊する。
「怱・・・、ここは危ない・・・」
「あぁ・・・分かってる・・・」
総一郎は、入口横にある浴室に目がとまった。
浴室のドアは、完全に外れて壊れていた。
「た・・・橘・・・?」
総一郎は、浴室に入った。
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