…告白…

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「…俺は…怪我の治りが早いんだ…」 「…まって…まってよ…早いなんてレベルじゃ…」 橘は困惑している。 「うちの家系は、皆なんらかの超能力が使えるんだ… 俺の場合は治癒力が高いって力で…」 「…皆?お姉さんも?治癒力が高いって超能力なの? もっと…なんか…手を使わないで物動かしたり…そうゆうのじゃないの?」 「母さんの力はそれだよ。 姉ちゃんは壁抜けが出来る。」 「壁抜け…?って…縄じゃなくて…?」 「手品じゃないんだから; そのままだよ…壁をすり抜けるんだ。」 そう言いながら、惣一郎は立ち上がった。 「さぁ…行こう…皆待ってるから…」 惣一郎は、困惑し座り込んでる橘に手を差し出した。 「ヒッ……あ…」 橘は思わず声をあげてしまった。 「…あ…あの…ゴメンなさい…私…そんなつもりじゃ…」 「大丈夫…わかってるよ…」 「あの…本当に…違うの…驚いただけで…」 「わかったから…気にしてないから…はやく…行こう…1人で居ても危ないし…皆も心配するから…」 そして、2人は無言で歩き始めた。 「ねぇ…」 沈黙を破ったのは橘からだった。 「何?」 「…前に私が蹴ったあの時って肋骨…」 「…しっかり折れてたよ…」 「…あ…あの…ゴメンなさい…」 「別にいいよ。勘違いだったんだし…」 「でも…」 「俺もさぁ…無傷を装うしかなかったんだから気にしなくていいよ」 「…怪我したら…痛いの?」 「痛いよ…他の人と同じかわからないけどね…」 「…ゴメン…」 「だから、気にしなくていいよ。 それに、あれで橘と仲良くなれたんだから…」 「…そうだけど…」 「なぁ橘…」 「何?」 「正直に答えて欲しいんだけど…」 「…うん」 「実は、目覚めた時は腕がちぎれてたんだ…」 「え?」 「俺の力…怖いか?」
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