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携帯が鳴っている。 現在の時刻は7時5分。 目覚ましではない。 これは─── ぼーっとした頭を働かせ、携帯の着信ボタンを押して耳に当てると愛しい人の優しい声。 「りゅう、おはよう」 これは、毎日の日課になっているモーニングコール。 「……ん。おはよう」 起き上がってベットにペタンと座ると、また愛しい人の声。 「朝はやけに素直だな、りゅうは。りゅうのアレも朝は素直かな?」 寝ぼけた頭がいやでも覚める。 「変態っ!死ねっ」 携帯の向こうにいるやつに対して顔を赤くし恐る恐る自分のモノを確認している僕。 ……よし、反応はしていない。 「りゅうより先には死ねないよ。じゃあ後でね。迎えに行くから先に行かないでよ?」 「うるさいっ来るなっ」 ブツッと言いたいことだけ言っておもいっきり電話を切る。 来るなと行って本当に来なかったらきっと泣いてしまうのだが。 電話をしていたら以外にも時間がたっていて。 ただいまの時刻は7時15分。 ……45分には来るから先に飯を食っておくか。 僕は誰もいないキッチンにむかった。
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