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オレンジジュースをコップに注いでパンを焼く。
朝はいつもオレンジジュースだ。
牛乳という名の白い液体…あれは飲み物ではないと思う。
焼けたパンにマーガリンを塗って黙々と食べる。
今日は時間がないから新聞は見ない。
食べ終わり食器を洗って歯磨きをしているとピーンポーンとチャイムが鳴った。
……もう時間か?
まだ、着替えてないんだけど…。
しかし出ないわけにも行かないので仕方なく口を濯いで玄関の扉を開けた。
「おはよう、りゅう。まだ着替えてないの?てゆーかその格好なに?」
「うるさい有紀。中で待ってろ。すぐ行くから」
自分の今の格好についてはシカトしようとして部屋に行こうと逃げたらあっさり捕まった。
つまり今、僕はこの男…さっきモーニングコールで変態発言をした間宮有紀の腕の中にいる。
「ねぇ、りゅう。いくら夏だからってTシャツ一枚はないんじゃない?」
「は、なせっ!抱き着くなっ!」
「あーもう。そういうところが俺の理性を崩すってことわからないの?」
「……………いいだろ、別に。暑いんだから。それに大きいサイズだから下は見えないだろ?」
暴れてみたが、これ以上変態になってもらっては困るので仕方なく質問に答えた。
くそっ
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