1753人が本棚に入れています
本棚に追加
「……かわいいなぁ、もうっ!!」
数秒の沈黙のあと、いきなり意味のわからないことを叫び、さらに強く抱きしめてきた。
「うぇっ…くるし…っ」
「あーもうっ!かわいすぎるっ!!」
さらにきつく抱きしめる有紀に俺は堪えられなくなり有紀の……その、大事なトコを膝で突き上げた。
「ぎゃっ!」
「僕は着替えてくる!大人しく待ってろ!!」
奇声を上げた有紀を放置し自室に向かう。
何なんだアイツは。
毎朝毎朝かわいいと言って僕に抱き着いてきて。
………でもさっきのはやりすぎたか?
いやいや、そうでもしないと、この真っ赤になった顔がばれてしまうしな。
僕は制服に着替えると有紀のいるリビングに戻った。
リビングにつくと有紀は
「もう、りゅうは乱暴だなぁ」
と言い、だめだよ、と僕の頭を優しく撫でる。
僕はこの大きな手に弱い。
というか、有紀に弱い。
僕より15センチ以上大きい有紀にぎゅってされたり、モデル並にカッコイイ顔で微笑まれたりすると、堪らなくなる。
「りゅう、行こっか」
頭を撫でるのをやめて、僕の手を掴む。
玄関の鍵を閉めるとすぐ有紀の自転車が置いてあって。
僕も自転車はあるのに、りゅうは漕ぐ必要ない!とか言われてほとんど使ってない。
つまり、いつも有紀の後ろに乗っている。
最初のコメントを投稿しよう!