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「……かわいいなぁ、もうっ!!」 数秒の沈黙のあと、いきなり意味のわからないことを叫び、さらに強く抱きしめてきた。 「うぇっ…くるし…っ」 「あーもうっ!かわいすぎるっ!!」 さらにきつく抱きしめる有紀に俺は堪えられなくなり有紀の……その、大事なトコを膝で突き上げた。 「ぎゃっ!」 「僕は着替えてくる!大人しく待ってろ!!」 奇声を上げた有紀を放置し自室に向かう。 何なんだアイツは。 毎朝毎朝かわいいと言って僕に抱き着いてきて。 ………でもさっきのはやりすぎたか? いやいや、そうでもしないと、この真っ赤になった顔がばれてしまうしな。 僕は制服に着替えると有紀のいるリビングに戻った。 リビングにつくと有紀は 「もう、りゅうは乱暴だなぁ」 と言い、だめだよ、と僕の頭を優しく撫でる。 僕はこの大きな手に弱い。 というか、有紀に弱い。 僕より15センチ以上大きい有紀にぎゅってされたり、モデル並にカッコイイ顔で微笑まれたりすると、堪らなくなる。 「りゅう、行こっか」 頭を撫でるのをやめて、僕の手を掴む。 玄関の鍵を閉めるとすぐ有紀の自転車が置いてあって。 僕も自転車はあるのに、りゅうは漕ぐ必要ない!とか言われてほとんど使ってない。 つまり、いつも有紀の後ろに乗っている。
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