217人が本棚に入れています
本棚に追加
「小野さん、こんなところで暴れたらすぐにオマワリが飛んで来ますよ。」
「そんなこと気にすんなァ…
すぐに殺してやるからな…」
小野がジャケットの内ポケットに手を入れた瞬間、俺は床を蹴り小野の懐に飛び込んだ。
「勝倉さん、逃げろ!」
俺の肩は小野のみぞおちに入り、一瞬呼吸が止まった。
その隙をついて玄関に走る勝倉。
大きな背中が視界の隅に入った。
「小僧ぉ…」
後頭部に衝撃が走る。
小野が肘を落としてきたようだ。
一瞬力が抜けるが、右足を踏ん張り肩を小野の腹に押し込んだ。
「…ッ……」
そして小野の膝を抱え肩を抱き、腰を反らすと体重をかけ床に叩きつけた。
「…ァガッ……!」
我ながら綺麗なバックドロップがきまった。
小野は白眼を剥きよだれを垂らし失神している。
失禁のオマケ付きだった。
パチ…パチ…パチ…
ゆったりとした拍手に振り返ると、苦笑いの勝倉が立っていた。
最初のコメントを投稿しよう!