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つんざくような悲鳴。
母を呼ぶ叫び声。
性器が擦れ合ういやらしい音、精液で妖しく光る男の楔…‥。
妹の股からは血が滴っている。
何度も何度も何度も何度も何度も何度も志奈は男共にダッチワイフのように乱暴に犯される…。
それは二時間近く続いた。
途中で母さんは泣き、トイレで胃液が出るほど吐いたようだ。
俺はTV画面から一瞬も目を反らさない。
いや、反らせなかった…。
あの妹がこのビデオを捨てずに引き出しに入れていたということは、俺が見る可能性を知っていたはずだ。
遺書を俺はちゃんと読み取ってやりたかった。
性的な興奮は一切無い。
だがTV画面に映る動物たちは快感で顔を醜く歪め、交尾を続けている。
否、これは交尾なんかでは無い。
子を成すためではなく、獣が志奈を使って、快感を追い求めるだけの行為なのだから。
そう、人間のSEXなのだ、レイプなのだ…。
妹が、志奈がレイプされているのだ…。
言葉が、出てこない。
息をすることも許されないような気がした。
なのに俺の脳味噌は冷静なまま。
このビデオがただの情事を撮影したものならそのまま燃やしてやっただろう…。
今も燃やすことは同じだ。
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