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和室に座り、びくびくとした表情を浮かべる少女。
その前に、凛が正座し座る。
香椎と昴は離れて待機していた。
「あの、私は瑠璃といいます」
「瑠璃ちゃんかあ、名前もかわいい…あ痛っ」
壁から解放された朔が呟きかけて、昴におもいきりつねられる。
凛はあきれた様に朔を見ると、再び瑠璃に向き直った。
「さて、どんな用件じゃな」
「あの、私の弟の事なんです」
香椎がぴくりと肩をふるわせる。
「弟さん?」
「はい、妖にとりつかれているみたいなんです。誰も信じてくれなくて」
「して、その根拠は?」
瑠璃はやや迷ったのか、言葉をつまらせる。
だが、凛の問いにゆっくりと口を開いた。
「無いんです。弟の足元に影が」
皆は同時に互いの顔を見た。
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