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「ゆう。こちら香椎さん」
香椎は小さく礼をしながら、ゆうの足元を確認する。
家の中が暗く、影は確認できない。
「誰、瑠璃のなんなのさ」
「あ、あの」
答えに詰まったのか、瑠璃は言葉をにごす。
「俺は君を助けに来たんだよ」
香椎がかわりに答えた。
「…助けに?助けなんかいらない」
「でもゆう、最近のあんたおかしいよ。夜中に一体どこいってるの?」
瑠璃はゆうの肩を掴もうとする。
パチン。
その手はゆうに振り払われた。
「触んないで」
表情のない、淡々とした声でゆうは言った。
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