第2章

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「ゆうっ!何するの」 瑠璃が非難する様に声を荒げる。 「…瑠璃も同じ?」 ゆうがゆっくりと視線を向ける。 力のない、でも悲しげな瞳を。 「…同じ?」 「瑠璃のお母さんみたいに怒鳴るの?非難するの?突き放すの?」 「…突き放すなんてそんな」 「じゃあ、なんで何も言わないのさ!僕が何をされたか知ってるだろ!」 その抗議の声に、瑠璃が一瞬息を詰まらせる。 「…それは」 「ほら、瑠璃はうわべだけ家族面して。本当は関わりたくないくせに。 …もうほっといて」 そう呟くと、ゆうはパタンと扉を閉めた。
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