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「戸の隙間から覗いた私は、自分の目を疑いました。
暗い室内。小さな布団の中にいたのは。
幼いゆうと、自分の母でした」
母と弟の見てはいけない禁断。
しかも母は幼い弟を虐待していたのに。
その裏で弟を求めていたなんて。
「私は…思わずその場から立ち去ろうとして、ふと気づいたんです。
母に抱かれたゆうが、じっとこちらを見ていた事に。
私は逃げ出しました。すべてから、ゆうから。
私は…卑怯なんですよ。ゆうがああなってしまった原因の一つは、私にもあるんです」
そういって瑠璃は苦笑いを浮かべる。
しかしその目は全く笑ってはいなかった。
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