壊れた兄ちゃんと憑かれた弟。

5/130
前へ
/130ページ
次へ
8時25分。 「…行ってきます。」 スクールバックを片手に玄関のドアに手を掛けた。 「はーい!行ってらっしゃ~い」 「行ってきますのちゅうは?ねぇねぇ!行ってきますのちゅうは?」 母さんの陽気な声と共に聞こえるのは後ろの兄貴の戯言。 もちろん無視。 「さぁくん!ちゅうちゅうちゅうちゅうちゅう…」 「うぜぇ!ちゅうちゅう連呼すんなあほ!」 ゴンッ ガチャッ 後ろでぶつぶつ言う兄貴にゲンコツを一発。 俺は玄関を出た。 そして待ち合わせ場所に行く。 .
/130ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1343人が本棚に入れています
本棚に追加