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三人は遺跡や古い伝説を訪ねる旅をしている。今は『アクリア』、通称『涙の都』と呼ばれる非常に降水量の多い町に向かっている途中だ。この一週間雨が続いて、ズゥがはしゃいでいるのは久しぶりに晴れたためだった。
「でも、先生に荷物持たせて自分だけなんて……」
「メイは優しいね。でも、大丈夫だよ」
フレイは柔らかく微笑み、メイの頭を撫でた。
「フレェェイ!!フレェェイ!!まちだよ~!」
だいぶ前のほうからズゥが叫んだ。どうやら目的地に着いたらしい。
フレイとメイがズゥに追い付くと目の前に目的地のアクリアが湖の上に浮かんでいた。
「あれがアクリアですか?」
「そう。涙の都、アクリア」
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