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ガチャッ
屋上のドアを開けて、出てきたのは、トイレに行っていた、龍之介だった。
「なんだ…アイツ、もう寝てんのか」
日常茶飯事のことなので、さして驚かなかった。
龍之介は、寝ている龍之介の隣に座り、本を読み始めた。
キーンコーンカーンコーン…
「やべ!!もうこんな時間だ!!
おい!!起きろ、健!!
次の授業、平林だぞ!!」
授業の始まりを告げるチャイムで時計を見た龍之介は焦りながら、寝ている健太郎を揺すり起こす。
ちなみに、平林というのは、国語担当の先生で、授業に一分遅れた生徒を授業中は廊下に立たせ、授業後に、長々と叱りつけるのである。なので、彼は授業が始まる時間ピッタリに来て、一分間は時計を見ている。
「ん…マジかよ!!やべェ!!」
多少意識はもうろうとしてたが、「平林」という単語で完全に目が覚め、急いで支度をして、龍之介と走って教室に向かった。
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