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「は~い、静かに。
じゃ、自己紹介をしてもらおうか。
じゃあ、名前と何か一言。他に付け加えてもいいぞ」
それに小さく返事をしてから、転入生は自己紹介を始めた。
「ぼくの名前は『神木神太(カミキシンタ)』。よろしく」
そう言った瞬間、先生が忘れてた、という顔をして、彼の名前を黒板に書いた。
神太はそれを気にせず、自己紹介を続けた。
「あと、"合格者"は頑張ってね」
彼は意味深なことを微笑んで言い、自己紹介を終えた。
クラスの人々は、「『合格者』って何だ?」とか「試験のこと言ってんのか?」など、彼の発言について話している。
先生は、出席簿を叩いて言った。
「はいはい、静かに。
え~っと…神木の席は…林の前だから、あそこだな」
そう言われて、神太は健太郎の前の席まで行き、健太郎に「よろしく」と微笑んで、座った。
健太郎はそれに対して、満面の笑みで「よろしく」と返した。
先生は神太が座ったのを確認して、話を進めた。
「え~っと…この組の他にも、A組、D組にも転入生が来たらしいから、そいつ等とも仲良くやるように。以上」
と言って、先生は、教室から出ていった。
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