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悠斗と私は、同じマンションの5階と4階に住む、いわゆる幼なじみというやつだ。
お互い4歳の時に引越して来て、保育園が一緒ということもあり毎日遊んでいた。
くっきりした顔に真っ黒に日焼けした肌。ジュニアスイミングでは1番泳ぐのが早かったし、明るくて元気でみんなの人気者。
そして何より、私がピンチの時に助けてくれた。
いつの頃からか「男子・女子」という違いが判ってきて、話す機会は減ったけど、助けてくれたあの日から私は悠斗だけを見ている。
「て言うか、見つめ過ぎだし」
「た、珠子っ」
頬杖つく腕がズルッと滑る。
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