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龍雉「……小牧、あいつら……は」
龍雉のか細い声を聞いて、皆の表情を見る。困惑・動揺などが見えた。由妃は龍雉の顔を見て、頭を左右に振った。
龍雉(やっぱり……終わっちゃったか。)
そうわかると、龍雉の瞳から涙か流れてきた。総てを壊され、総てを語られてしまった。
もう普通には……戻れないのだとわかった。
皆の治療が終わり、リーズも龍雉の治療に参加した。だが、他の奴は動くことさへ出来なかった。
消え行く意識の中で、女神に言われた言葉が頭を過ぎった。
これが、俺の悲痛……なのか。そして出会うのは宿命だったのかもしれない。そう思いながら、薄れ行く意識を手放した。
平凡で平和な日常が終わり、龍雉達に絶望の歯車が静かに動き始めた。
|続|
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