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雲一つ無い満天の星空の下… 今宵は満月のようだ、ちょうど真上から明るい仄かな光が里全体を照らす。 時間帯で言えばもう真夜中、ほとんどの者が眠りに就いている時間帯だ。 そんな時間帯なのに、里で最も大きな館の屋根の上に… 「………」 例えるなら炎だろうか、そのような感じの髪をした青年が屋根の上に一人星空を眺めながら座っている。 「……言い星空(そら)だ、悪くねぇ。」 ボソリと呟き、近くに置いていた皿から真ん丸いお団子を一つ掴んで口の中に放り入れる。 「そして季節が違うが、それを見ながら月見団子を食うのも悪くない。」 そうボソリと呟いて、今度は皿の近くにあった杯を取って中身を全て飲み干した。 「プハッ、そしてそれらを行いながら飲む酒はまた格別だ。」
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